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認定特定非営利活動法人がんサポートコミュニティーは、がん患者さんとそのご家族のために専門家による心理社会的なサポートを提供するNPOです。

TEL. 03-6809-1825

105-0001 東京都港区虎ノ門3丁目10-4
虎ノ門ガーデン
214号室

15回ペイシェント・アクティブ・フォーラム15TH PATIENT ACTIVE FORUM


プログラム
※当日配布しましたプログラム 

13:00-13:30
開場
※展示コーナーを自由にご覧いただきました。
13:30-13:40
開会挨拶
渥美 隆之
(がんサポートコミュニティー理事長)
13:40-14:00
活動紹介 
遠藤 公久
(がんサポートコミュニティー副理事長)
14:00-14:40
講演1
がん、再発・転移とどう向き合うか?〜在宅医療でがんの苦痛を制する
向山 雄人(むかいやま たけと)
東京がんサポーティブケアクリニック院長
元がん研究会有明病院緩和治療科部長・緩和ケアセンター長
14:40-15:10
講演2
「改めて問う死生観」
長山 忠雄(ながやま ただお)
千葉県がんセンター名誉センター長
日本臨床死生学会理事長
15:10-15:30
休憩
展示コーナーを自由にご覧いただきました。
15:30-16:25
パネルディスカッション
「がん、再発・転移とどう向き合うか?―改めて問う死生観」
コーディネーター
渥美 隆之(がんサポートコミュニティー理事長)
16:25-16:30
閉会挨拶
大井 賢一
(がんサポートコミュニティー事務局長)
※司会:遠田 恵子(フリーアナウンサー)

【基調講演1】
がん、再発・転移とどう向き合うか?
〜在宅医療でがんの苦痛を制する

向山 雄人(むかいやま たけと)
東京がんサポーティブケアクリニック院長

元がん研究会有明病院緩和治療科部長・緩和ケアセンター長

分子標的薬を中心とした新規抗がん剤の開発やゲノム医療の進歩により再発・転移がんのさらなる治療成績向上が期待されている一方で、がんに伴う苦痛への対処(緩和ケア・緩和医療)と抗がん剤治療など、がん治療の副作用への対処(サポーティブケア・支持医療)により、再発・転移したがんと共生する患者さんのQOL(クオリティ・オブ・ライフ:生活の質・人生の質)を支える医療体制構築が我が国のがん対策の最重点課題になっています。
私は32年間にわたり、がん専門病院で腫瘍内科医、がん緩和ケア内科医として外来と病棟の最前線で再発・転移がんに対する診療に携わってきました。
そして今まで以上に患者さんに寄り添え、適正な治療・ケアを提供できる臨床腫瘍医として活動したいという夢を叶えるために、20154月から診療の場をがん専門病院から在宅へ移しました。

現在私が所属する「医療法人社団 三育会」では、英裕雄理事長が院長を務める「新宿ヒロクリニック(大久保)」と私が院長として昨年8月に開院した「東京がんサポーティブケアクリニック(新橋)」に所属する医師、看護師、理学療法士や、非常勤の薬剤師、栄養士などのスタッフが、訪問や外来で診療を行っています。
私はカンファレンスなどを行った後、朝9時に在宅医療コーディネーターが運転する車で「新宿ヒロクリニック」を出発し、新宿区・渋谷区・中野区・文京区・千代田区・港区を中心に定期訪問診療や臨時往診をした後に、夕方から「東京がんサポーティブケアクリニック」で、がん緩和ケア内科外来、がん相談・セカンドオピニオン外来を担当しています。

この2年半のがん在宅医療で、がん専門病院に勤務していた時には患者さんやご家族が抱える苦痛・苦悩の一側面しか診ていなかったことに気付かされました。
そして、がん治療を受けている病院への通院や入院以外に患者さんが殆どの時を過ごすご自宅へ定期訪問診療、緊急往診で伺うことで、初めて患者さんとご家族が真に望まれ必要とされている緩和ケアと支持医療を「Just in Time」で提供できると思えるようになりました。

がんやがん治療による痛みや不安など、心身の苦痛・辛さを十分に把握して対処できなければ患者さんのQOLは急速に低下して行きます。
時間に追われ慌ただしい外来診療室では、ただでさえ緊張している患者さんは伝えたい症状を説明できない場合も多々有ります。それが自宅だとリラックスして細かいことまで話して頂けます。
療養環境に関しても病院での診療では分からなかった点も見えてきます。患者さんの生活が見えなければ、最良のがん医療は提供できません。

抗がん剤治療を受けている時期、休薬している時期、そして抗がん剤治療が効かなくなった状況下でも、きめ細やかな在宅医療を行い、患者さんとご家族にとって快適な日常生活が送れるように、医師・看護師・理学療法士・薬剤師・ソーシャルワーカーなどからなる「がん在宅医療多職種チーム」でサポートすることが求められています。

私が腫瘍を専門とした医師として日頃大切にしていることは、「病態をしっかり把握し発現する可能性がある症状・苦痛を予測すること、発現した症状に対する治療・ケアに関する複数の方法を持っていること、そして迅速に対応すること」です。
がん在宅医療を行っていて嬉しいことは、患者さんやご家族から、「苦痛や辛さに迅速に対処してくれた」と言って頂けた時です。

今後も、再発・転移がんと診断された早期からがん在宅医療(サポーティブケア、緩和ケア)が関わることで、がんやがん治療に伴う辛い症状を取り除き、患者さんとご家族が生活を楽しめ、穏やかな日々を過ごせること、すなわち、「高いQOLを維持したがんとの共生」に寄与できるがん医療体制の構築に邁進したいと思っております。
今回のフォーラムでは、がんやがん治療に伴う苦痛・辛さに対して在宅で行っているサポーティブケア、緩和ケアやがん緩和ケア内科外来、がん相談・セカンドオピニオン外来の実際に関してお話したいと思います。

【基調講演2】
改めて問う死生観

長山 忠雄(ながやま ただお)
千葉県がんセンター名誉センター長

前日本臨床死生学会理事長

「この世には多くの統計があり、その中にはまやかしの統計もある。しかし、絶対に間違いがない統計がある。“それは人間の死亡率は100%である”という統計である」これはサマセット・モームが残した言葉です。人間を含むすべての生物は永遠に生きることは出来ません。
生まれた時から遅かれ早かれ訪れる死に向かって生きているのです。しかし、人は生きている限り自分の死を経験できません。この意味で死は謎めいています。人間の脳は高度な機能を獲得(?)しましたので、様々な思考が可能ですし経験していない将来について想像することも可能です。人間は生と死についてもいろいろ考えるようになりました。これまでの人類の歴史の中で形成され体系づけられた死生観は様々な形の死生観として古今東西で書物となり現在にのこされています。
その代表的な死生観は、古代ギリシャ、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、ヒンドゥ教、仏教、儒教などのものです。お互いに共通点もありますが、それぞれの文化・宗教などを反映して独自なものです。
また、死生観は時代の変遷とともに変化しています。日本人の死生観は、古事記・日本書紀にその基本があると考えます。仏教、神道、各種宗教や日本各地に存在する習慣文化、民間信仰などにより、また多くの学者や文学者、宗教家などによりさまざまな死生観が提示されています。

近年では固定した宗教や概念に捕らわれずに自由に自分の死生観を表現する人々がおおくそれらは出版物などをとうして目にすることができる環境となっています。
また文学作品や多くの闘病記からもさまざまな死生観を学ぶことができます。
1976(昭和51)を境に医療機関で死亡する人数が自宅で死亡する人数を上回るようになり、現在は約8割の方が医療機関で死亡しています。また、医学と医療技術の発達に伴い死が管理されるようにもなりました。医療の発達により病気になっても死なないとの意識を多くの国民が持っています。更に少子化・核家族化の結果、一生のうちで人の死に立ち会う機会が非常に少なくなっています。このような社会環境のために、おおくの国民が死を考える機会に恵まれず、従って自分の死生観を考える機会も少なくなりました。

しかし、冒頭に記したように人間は何れ死ななければなりません。死生観には完成型・100点満点はありません。今回のペイシェント・アクティブ・フォーラムの機会が、自己の死生観を考える一つの機会になれば幸甚です。
多くの方々の死生観を知る中で、私の心に残る3人の死生観を紹介します。
1.イエス:「二羽の雀が一アサリオンで売られているではないか。だが、その一羽さえ、あなたの父のお許しがなければ、地に落ちることはない」マタイ1029
2.マルチン・ルター:「あなたは明日死ぬことになったら何をしますか?」という質問にたいして「たとえ明日死ぬことが判っても自分はリンゴの木を植えるでしょう」と答えた。
3.金子みすず:「お花が散って、実がうれて、その実が落ちて、それから芽が出て花がさく。そうして何べんまわったら、この木はご用がすむかしら」


《展示コーナー(資料展示を含む)》
東京都済生会中央病院東京医科歯科大学医学部附属病院順天堂大学医学部附属順天堂医院NTT東日本関東病院三井記念病院東京都立駒込病院日本大学医学部附属板橋病院JCHO東京新宿メディカルセンター東京大学医学部附属病院杏林大学医学部付属病院帝京大学医学部附属病院東京医科大学病院東京都立墨東病院バイエル薬品株式会社株式会社S・S・I日本対がん協会日本核医学会日本アイソトープ協会サクセスこども総合基金(SUCCESS)

≪当日の様子≫
受付:当日は352人もの皆様にご来場いただきました。
開会:司会進行をする遠田恵子氏(左下)/開会の挨拶をする渥美隆之理事長(右下)
活動紹介:活動を紹介する遠藤公久副理事長
基調講演1:「がん、再発・転移とどう向き合うか?」向山雄人氏
基調講演2:「改めて問う死生観」長山忠雄氏
展示コーナー
パネルディスカッション「がん、再発・転移とどう向き合うか?」
閉会:コメントする垣添忠生会長(左下)/閉会の挨拶をする大井賢一事務局長(右下)

バナースペース

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FAX 03-6809-1826