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特定非営利活動法人がんサポートコミュニティーは、がん患者さんとそのご家族のために専門家による心理社会的なサポートを提供するNPOです。

TEL. 03-6809-1825

105-0001 東京都港区虎ノ門3丁目10-4
虎ノ門ガーデン
214号室

卵巣がんOVARIAN CANCER

「もう少し人生を楽しみたい」S・O(70歳代女性、卵巣)

今から16年前の冬、54歳の時ですが卵巣がんを発病しました。身体の中ではその前から異変が起きていたのでしょう。何となく下腹部が膨れてくるように思い、お友達のお腹を観察していました。ちょうどお友達も肥満傾向にある年頃でもありましたので、それが当たり前かなと思っていました。しかし、階段を上がる際に肩で呼吸をするようになり、それでついに受診をして入院となり、手術をいたしました。
術後、化学治療を受け退院し通院いたしました。がんであっても早期発見だからと高を括ってすぐに治ると思っていましたが、このように長く病とつき合うはめになってしまいました。5年間はがんとの闘病生活でしたが、特に腸閉塞(イレウス)のときは大変でした。腸が動いてくれないので食事が下に通りません。3カ月ぐらい続いたと思いますが体重も10キロぐらい減少し死亡説も出たようです。こんな苦労をしながらの4年目頃でしょうか。これではいけない、治るための努力をしようと思うようになりました。
19世紀、F.ナイチンゲール女史の著書『看護覚え書き』にある「全ての病気はその経過のいずれかの時点において回復過程であり‥‥」のことばを拠りどころに少し自身を自然の中においてみようと決心いたしました。そうこうするうち還暦を迎え、主治医から、「5年経ちましたよ。」という自信につながるお言葉をいただき、何かほっと心が安堵いたしました。病むこと、生きることは大変なことです。
そして、3年前に当時のジャパン・ウェルネス(現がんサポートコミュニティー)に入会させていただき、研修旅行などに参加しお友達から励みをいただいています。当会でのお友達は同じ病と戦う戦友です。病を発病した頃、故竹中前理事長の御本を拝読し力をいただきましたことを思い出します。直接お話しを伺う機会はありませんでしたが、このような会の仕組みを作っていただき誠に感謝にたえません。
そして、明治28年発行の看護の本『普通看病学』の前文にある北里柴三郎博士の「摂生は本にして治療は末なり」という治療は摂生つまり養生がないとその効果は期待できないという言葉に心服し、これからも養生と体調管理に励みたいと思っています。


およそ2千年前に編纂された現存する中国最古の医学書『黄帝内経』に「未病を治す」という表現があります。これは健康であろうと病気であろうと、つねに自らの生活習慣に気を配り、より本来の姿に近い心身の状況にもっていこうとする、生き方の姿勢をあらわしている表現です

「がん人生を生き抜く」K・I(40歳代女性、卵巣)

今から10年前、まだ、34歳になったばかりの頃、卵巣がんがみつかりました。未熟な私は、お腹に傷ができることや出産が難しくなることで目の前が真っ暗に…。
しかし、翌年、父の大腸がんが見つかり、さらに、2年後には母の乳がんが見つかりました。もうこうなったら、開き直るしかありません。“家族=がん患者の会”です。
今思うと、この頃が一番充実していて楽しい思い出がいっぱいあります。喧嘩ばかりしていた両親がデートし、親子の会話も増えました。お互いの体を気づかい合い、些細なことでも感謝できるようになりました。
しかし、そんな時間も長くは続かず、父が亡くなり、そして3年前に母が亡くなりました。昨年、私の再々発がわかった時は、とうとう自分の番がやってきたかと覚悟をしましたが、一か八か最後の治療に賭けてみようと思ったのです。それは以前、テレビで紹介されていた腹膜播種外来のある病院で、腹膜切除手術と温熱化学療法を同時に行うというものでした。重い合併症を起こす可能性がありましたが、それを決断させる運命的な出来事がいくつも重なり、単身、大阪の病院に行く頃には、不安よりも期待の方が大きくなっていました。もちろん手術は大成功!術後の痛みは想像を絶するものでしたが、時間と共に傷は癒え、すべていい方向へと進んだのです。
私には強力な守護神がついている!そう思わせるほど、すべてが好転していました。
しかし、さらなる試練が…健康だった弟が急死してしまったのです。これは本当に悲しく辛いものでした。がんでなくても人は死ぬのだと思い知らされました。そして、急にすべてが不安になってしまったのです。
そんなとき、がんサポートコミュニティーを知り、自分を見つめ直す機会を頂きました。たくさんの友人ができ、たくさんの話をしました。私はがんに試され、そしてがんによって成長していると気付きました。今、私は仕事復帰をし、人生に感謝できるようになりました。

K・Iさんにとって、がんサポートコミュニティーがK・Iさん自身の今の状態について話せる心許せる仲間と出会える“場”になることができればと思います。そして、その心許せる仲間たちは、この病気と共に生きる人生のなかで新たなる家族だと感じていただけれることが私たちのねらいの一つです。

「セカンドオピニオンの大切さ」M・K(40歳代女性、卵巣)

20074月、郊外にある都立病院で卵巣がんと診断されました。40代の私がなぜがんになるのだろうかとショックでしたが、「進行は初期なので手術で取った後、抗がん剤治療をすれば治ります。」と言われ、勤めていた会社を休職し手術を受けました。しかし術後先生に「開腹はしたが腫瘍が他の臓器に癒着していて、手術自体が危険と判断し腫瘍摘出を断念しました。抗がん剤治療で小さくしてから再度手術しましょう。」と言われ、がっかりしましたが治療に専念することにしました。翌月から毎月2回は入院して辛い治療を続けました。途中でCT検査を行いましたが、思うように腫瘍が小さくならず、このまま手術に踏み切れば、人工肛門と人工膀胱の両方になる可能性が高いとも言われ、抗がん剤の種類を変えて治療を継続することになりました。精神的にとても辛い日々が続きました。20081月までの9ヶ月間治療を続けた時点で、激しい腹痛が起き緊急入院をしました。診断の結果、主治医と婦人科部長に言われたことは「期待していた抗がん剤の効果が無く、逆に腫瘍が大きくなってしまいました。残念ですが、これ以上の方法はありません。残された時間を穏やかに過ごすため、緩和ケアを行われてはどうですか。施設などご紹介しますよ。」この時の衝撃は言葉では表せません。先生を信じて治療してきたのに、ここまでひどくなる前に他の手段はなかったのだろうか。病室に戻って主人が私に言いました。「俺はあきらめないよ。治してくれる病院を必ず探すから。」
それからセカンドオピニオンの病院探しが始まりました。本やネットで病院を探して数件の病院を選びましたが、どんどん体調が悪くなってくるのに面談日まで数週間待たねばなりません。その時親戚からジャパン・ウェルネス(現がんサポートコミュニティー)を紹介してもらい、竹中先生、渥美先生に面談していただきました。「手術ができる病院があるのではないか。あきらめずに手術に挑戦したほうがよい。他の婦人科医の意見を聞いたほうがよい。」等の貴重なアドバイスをいただき、諦めかけていた自分に再び頑張ろうという気力が湧いてきました。その後国立がんセンターでセカンドオピニオンを受け、都内の大学病院の先生を紹介いただき診察を受けることができました。先生がCT画像を5分ほどじっと見てから言われたことは、「手術できますよ。この病院ではあなたの様な難治性のケースでも手術できる研究をしています。」2週間後には大手術となりましたが無事腫瘍を取りきることができ、人工肛門にも、人工膀胱にもなりませんでした。術後抗がん剤治療を6ヶ月行い、20095月には2年間の休職を経て職場復帰しました。もうじき復帰してから1年になります。
この経験を通して学んだことは、セカンドオピニオンの大切さです。病院によっては治療方針や実力が他院とは異なることもあり、主治医の診断に不安を感じたらセカンドオピニオンによって自分の治療方針が正しいのか見極めることも必要だと強く感じました。竹中文良先生、渥美隆之先生、本当にありがとうございました。

セカンドオピニオンの最大のメリットは、一人の医師に自分のための十分な時間を取ってもらい、説明がじっくり受けられることだと思います。がんサポートコミュニティーのセカンドオピニオンでは30分、しかも同時に複数の先生に相談できることが他にはない魅力かもしれません。

「この一年を思って」S・N(50歳代女性、卵巣)

お蔭様で術後一年、無事に迎えることができました。父を胃がんで亡くし、納骨の翌日、卵巣がんであることがわかりました。心身ともに疲労のピークに達していた矢先の不幸、父の死で涙がなくなるほど泣いたはずなのに、とめどなく泣いてしまったことを思い出します。
手術に続けて抗がん剤を腹腔内と点滴で5クール、初めの2回は副作用で続けて腸閉塞になってしまいました。3回目くらいからは手足のしびれも大分酷く、思い通りに歩けませんでした。何とか5クール乗り越え、退院したものの、家に帰ると不安ばかりの毎日、どんどん底なし沼にはまってしまうのです。少しでも外に出た方が良いと思い、患者会を見つけては入会しましたが、2ヶ月に一度の例会などで、あまり活気がありません。しかも卵巣がんの方にはほとんどお会いできませんでした。半年ほどして何かのご縁でジャパン・ウェルネス(現がんサポートコミュニティー)を知ることができ、すぐに門を叩きました。思いがけないほど、色々なお仲間がいらっしゃり、スタッフの方はじめ、先輩のお話が伺え、心が高揚したことを覚えています。サポートグループでは、家族にも分かってもらえないことでも少し話しただけで、すぐにすべてが分かり合えることに、嬉しくなるやら、ビックリするやら、でした。同じ病気をもっているというだけで、会ったその時からスーッと入って解け合ってしまうのには、この病気の大きさを感じますが、お仲間と一緒なら、それに立ち向かう力も元気も湧いてきます。
ジャパン・ウェルネス(現がんサポートコミュニティー)のプログラムを初めて見せて頂いた時は、その充実した内容に驚きました。是非やってみたいヨーガ、坐禅など沢山組み込まれ、毎月のプログラムスケジュールを見るだけでも楽しい気持ちになってきます。(お蔭様で今は、ヨーガに夢中です。須田先生、いつも有難うございます。)病気になってもこんなに楽しい場があるなんて、“ジャパン・ウェルネス(現がんサポートコミュニティー)”が凄いのか!“がん”という病気が凄いのか!と思う今日この頃です。
最近、多くのがんは、生活習慣病とも言われています。なぜこの病気になったのかを自分なりに考え、今までの自分を改め、この病気になったことを自分への気付きと感謝しつつ治していきたいと思います。心配をかけている友人や家族には申し訳ありませんが、がんになって人生においてとても大切な意味のあるものが、次々と増していっているように思います。そして、この病気には、薬や医療だけでは治しきれない何か人間的な心の問題が深く関わっているような気がしています。この世に生を頂いて、生かされている意味を良く考えて、生命の重みを良く味わい、大切にしたいと思います。希望を持って楽しく前進しますので、どうぞこれからもよろしくお願致します。そして、この一年、皆様に援けて頂き、ここまで元気にさせて頂きましたこと、心より感謝致します。

ヨーガ(yoga)とは、究極的な心の安らぎをつくりだす技法の総称だそうです。S・Nさんにとってヨーガひいてはがんサポートコミュニティー(当時ジャパン・ウェルネス)は、まさに心の安らぎをつくりだす場ということですね。

バナースペース

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