



がんを正しく知り、がん対策を学ぶ研修2025
開催にあたりPURPOSE

第4期がん対策推進基本計画で「誰一人取り残さないがん対策を推進し、全ての国民とがんの克服を目指す。」を全体目標のもと、国民本位のがん対策を推進することが謳われています。
認定NPO法人がんサポートコミュニティーと公益財団法人日本対がん協会は、これを受けて「がんを正しく知り、がん対策を学ぶ」をテーマに、患者や家族(遺族)はもちろんのこと、支援者、医療者、研究者、関連する企業の社員など広く市民を対象に研修を企画しました。
日本の医療保険制度は、所得や地域の差なく公平に、先進の医療技術や薬剤が保険給付の対象とされており、このような仕組みは世界でも類を見ないものです。北欧や英国の医療制度と比較されることがありますが、両者は個人の負担は抑えられているものの、受けられる医療には制限があります。負担と受益の両面から見たとき、日本の医療保険制度は維持するに値する大切なものだと思います。しかし、急速な高齢化による医療費の増大、雇用や経済情勢の変化を契機に、日本の医療保険制度の維持には、高齢者であることを理由に一律に医療費の患者負担を低く抑えることの妥当性の検討、応能負担という原則に立ち返り、保険料はもとより患者負担も所得比例の方向に是正すべきとの議論があります。
私たちは、今後も医療保険制度を維持していくために全ての国民が他人事ではなく自分事としてがんに関わることが大切であると考えています。私たちはがん医療における患者・市民参画の段階を考える時に、一次予防として病気に罹らない、すべての国民が未病での予防や検診への意識を持って自らの健康維持のためにがん予防に参加(Participation:ある目的をもつ集まりに一員として加わること)する段階、二次予防として病気を悪化(重篤化)させない、三次予防としてすでに発病している病気による合併症などを予防するために、がんと診断され医師と共に主体性を持ってがん医療に関与(Engagement:あることに関わること)する段階、がん研究やがん政策において患者・市民が参画(Involvement:政策や事業などの計画に参加すること)する段階があると考えています。
本研修では、参加者やスタッフなど、様々なバックグラウンドを持つ人たちと話をすることで、思いがけない出会いや発見があるかもしれません。患者や家族(遺族)はもちろんのこと、支援者、医療者、研究者、関連する企業の社員など広く市民に本研修への参加を募りたいと考えています。
プログラムPROGRAM

-
12:30〜開場・受付会場前に設置している受付にて受付を済ませてご入室ください。
-
13:00〜オープニング会場ACLIFF2(2F)石田 一郎公益財団法人日本対がん協会 常務理事会場BCLIFF3(2F)渥美 隆之認定NPO法人がんサポートコミュニティー 理事長医師
-
13:15〜がんと運動グループワーク①ピアサポートとサポートグループ会場ACLIFF2(2F)がんと運動
【ねらい】世界がん研究基金によると、運動でリスクが下がるのは、結腸がんで確実、閉経後の乳がんと子宮体がんで可能性大、肺がん・肝臓がん・閉経前の乳がんで可能性示唆。がん予防に向けて適度な運動の種類と時間の目安を学ぶ。適度な運動の種類と時間の目安西畑 卓株式会社ルネサンス 商品開発部次長/がんリハビリ事業研究担当マネージャー/ソーシャルデザイン推進担当CSGI(Cancer Survivorship Group exercise Instructor)会場BCLIFF3(2F)/ 13:15〜15:30グループワーク①/ピアサポートとサポートグループ
【ねらい】専門家を交えて、自分と近い立場の方同士でグループとなり、気兼ねなくがんについて語り合います。自分の状況を話すことで、がんになっても自分らしく生きていく事が大切で、自分は決して独りでない事に気づけるでしょう。
※このプログラムに参加できるのは、がん患者または患者家族のみです。気兼ねなく仲間とがんを語ろう戸松 由希子がんサポートコミュニティー プログラムコーディネーター公認心理師、臨床心理士松本 優子がんサポートコミュニティー プログラムコーディネーター社会福祉士、臨床心理士 -
14:30〜がんと栄養会場ACLIFF2(2F)がんと栄養
【ねらい】がん細胞は正常細胞に比べ、多くの栄養を消費し、その治療に伴う副作用で食事が十分摂れず、栄養不足に陥る。がん患者の約半数に体重減少がみられ、それに伴う低栄養状態が続くと体力や免疫が低下。がんの進行を促すだけでなく、感染症も起こしやすくなる。がん治療を助ける栄養の役割について学ぶ。がん治療を助ける栄養の役割大久保あさ美西本Wismettacホールディングス株式会社 事業開発本部工夫でつながる認定栄養ケア・ステーション Eggs’Perience 代表管理栄養士、病態栄養専門管理栄養士 -
15:45〜小児・AYA世代がんグループワーク②ACP(人生会議)会場ACLIFF2(2F)小児・AYA世代がん
【ねらい】国内では年間2000人以上が新たに小児がんと診断されているが、医療の進歩とともに生存率が向上、退院後の子どもの生活を支える地域での支援のあり方が課題となっている。就学・就労など小児・AYA世代が向き合う課題解決のヒントを学ぶ。退院後に直面する課題
~子どもたちをどう支えるか?~米田 光宏国立成育医療研究センター 小児がんセンター 副センター長・腫瘍外科診療部長/日本小児血液・がん学会 理事長医師会場BCLIFF3(2F)/ 15:45〜18:00グループワーク②/ACP(人生会議)
【ねらい】2012年に社会保障制度改革促進法が成立し第6条に「人生の最終段階を穏やかに過ごすことができる環境を整備すること」とあり、2019年から厚生労働省はもしもの時に備え、自分が望む医療やケアを前もって考え、家族や医療者と話し合うACP(人生会議)の普及啓発に取り組んでいる。このワークでは、かんたんなゲームを通じて、自分の人生の最終段階に大切にしたいものに気づく機会とする。死を語ろう
~ACP(人生会議)のその前に~大井 賢一がんサポートコミュニティー 事務局長、プログラムディレクター日本臨床死生学会常任理事歯科医師廣瀬 寛子がんサポートコミュニティー ファシリテーター看護師・公認心理師がんと笑い(落語)
【ねらい】笑いはがん細胞を攻撃するNK細胞を活性化させることが研究で示唆されている。また、笑いは不安や抑うつ、痛みを軽減する効果もある。小堀育男(がん体験者) -
17:00〜がんと医療情報会場ACLIFF2(2F)がんと医療情報
【ねらい】玉石混交な医療情報が氾濫している今日、それらを吟味し取捨選択することは最終的にがん患者自身に委ねられている。がんと診断された時、再発や転移が疑われた時、信頼できるがん情報を得たいとがん患者は思う。信頼できるがん情報の入手方法について学ぶ。腫瘍内科医が教える
「信頼できるがん情報の入手方法」渡邊清高帝京大学 医学部 内科学講座 腫瘍内科 病院教授医師
-
9:30〜開場・受付会場前に設置している受付にて受付を済ませてご入室ください。
-
10:00〜がんと緩和ケアがんと放射線治療会場ACLIFF2(2F)がんと緩和ケア
【ねらい】緩和ケアは、患者の状況に応じて、身体的症状の緩和や精神心理的な問題等への援助が、終末期だけでなく、がんと診断された時からがん治療と同時に行われることが求められている。がん治療における緩和ケアの役割を学ぶ。がんを体験した緩和ケア医が語る
「がんのすゝめ」廣橋 猛公益財団法人ライフ・エクステンション研究所付属永寿総合病院 緩和ケア内科 部長・がん診療支援・緩和ケアセンター長医師、がん体験者会場BCLIFF3(2F)がんと放射線治療
【ねらい】放射線治療は手術と同様、がんを治療する局所療法だが、外来で短期間に正常組織を残して治療できるため、臓器の形や機能が温存できる点が最大の特徴。切らずにがんの局所根治をめざす放射線治療の可能性を学ぶ。がんを切らずに治す
~放射線治療のいま~武田 篤也慶應義塾大学 医学部 放射線科 教授医師 -
11:15〜がんと核医学がんの診療会場ACLIFF2(2F)がんと核医学
【ねらい】画像診断と治療を組み合わせたセラノスティクスは、核医学で最も画期的な発展の一つで、陽電子放出断層撮影(PET)でがんを視覚化、健康な組織への損傷を最小限に抑えながら、がんに標的を絞った治療を行うことができる。精度と治療を大幅に向上させる核医学診療を学ぶ。がんを狙い撃ち ~核医学が拓く診断と治療~絹谷 清剛金沢大学医薬保健研究域医学系核医学教授・附属病院 副病院長一般社団法人日本核医学会 理事長核医学診療推進国民会議 会長医師会場BCLIFF3(2F)がんの診療
【ねらい】がん診療で最先端の治療が最も優れているとは限らない。最先端の治療とは、開発中の試験的な治療のこと。一方、標準治療とは科学的根拠に基づいた観点で、現在利用できる最良の治療であり、患者に行われることが推奨される治療のこと。今日のがんの診療における傾向と対策を学ぶ。がんの診療 ~傾向と対策~片山和宏市立貝塚病院 総長認定NPO法人がんサポートコミュニティー 理事・がん対策総合機構長医師 -
12:15〜昼食会場:Chalet(1F)
-
13:30〜がん対策がんとお金会場ACLIFF2(2F)がん対策
【ねらい】2023年3月に閣議決定された第4期がん対策推進基本計画で「誰一人取り残さないがん対策を推進し、全ての国民とがんの克服を目指す」を全体目標のもと、国民本位のがん対策を推進することが謳われた。第4期がん対策推進基本計画がめざすものについて学ぶ。第4期がん対策推進基本計画がめざすもの吉原真吾厚生労働省 健康・生活衛生局 がん・疾病対策課 がん・疾病対策推進官医師会場BCLIFF3(2F)がんとお金
【ねらい】がん治療には、検査費や入院費等の費用が必要、場合によって長期に渡りかかるものもある。治療を受ける前に、自分がこれから受ける医療にかかるお金の目安や、通院や治療、治療後の療養生活を経済的に支える制度を知っておくことはとても大切。がんと仕事とお金について学ぶ。がん治療、働く世代のお金の悩み黒田ちはる一般社団法人患者家計サポート協会 代表理事看護師、ファイナンシャルプランナー -
14:45〜がんと心のケアがんゲノム医療会場ACLIFF2(2F)がんと心のケア
【ねらい】がんになった患者は、それまでの生活が根底からゆらぐ。病名や予後の告知、医療者との関係性、治療の意思決定、がんサバイバーの社会復帰、家族/遺族のケアなど心のケアに対するニーズは大きい。それらを支える精神腫瘍学の役割を学ぶ。がんによる心のつらさを和らげる小川 朝生国立研究開発法人 国立がん研究センター 先端医療開発センター 精神腫瘍学開発分野長・東病院 精神腫瘍科長医師会場BCLIFF3(2F)がんゲノム医療
【ねらい】がんの遺伝子異常の有無を調べ、個々の患者に合った治療を選択するがんゲノム医療。今日、世界的にも注目されている血液を用いて300種類以上の遺伝子異常の有無を一度に解析することができるリキッドバイオプシーについて学ぶ。血液でわかるがんの診断 ~リキッドバイオプシーとは?吉野孝之国立がん研究センター東病院 副院長・国際臨床腫瘍科長/日本癌治療学会 理事長医師 -
15:45〜クロージング会場ACLIFF2(2F)片山和宏市立貝塚病院 総長認定NPO法人がんサポートコミュニティー 理事がん対策総合機構長医師会場BCLIFF3(2F)垣添 忠生公益財団法人日本対がん協会 会長認定NPO法人がんサポートコミュニティー 会長医師、がん体験者
お申し込みAPPLICATION

お申し込みフォームに必要事項をご入力いただきご送信ください。
※事務局より追ってご連絡させていただきます。
※振込手数料はご負担をお願いします。
ご指定の口座に宿泊参加費から振込手数料(275円)を差し引いて入金いたします。 ▶︎10月3日(金)17時以降のキャンセル
全額返金不可となります。
● 施設周辺の飲食店はこちらを参照ください。
(施設内にあるレストランの利用は宿泊者限定となります)
お問い合わせCONTACT US

- 共催
- 認定NPO法人がんサポートコミュニティー/公益財団法人日本対がん協会
- 後援
- 厚生労働省/東京都
- 協賛
- アリルジュ株式会社/第一三共株式会社/株式会社 S・S・I/株式会社ルネサンス/日本イーライリリー株式会社 (敬称略・協賛お申し込み順)
© CSC-JAPAN